あの人が出発すると、それから悪いことばかり。夫はいない、幼い娘は死ぬ。女の子が生まれたのだけど、六週間で死んでしまった。風邪をひいたの。医者はいない。町中探したけど、いなかった。私は泣いたは。赤ちゃんが死んだ時は気が狂いそうになった。窓を開けて叫んだわ。「赤ちゃんが死んだ」(ジュリアは泣き出す)「私の赤ちゃんが死んだ。可愛い娘が」
子供を亡くしたらかと言って、ウォーホラ一家はジュリアを甘やかさなかった。夫の留守の間、ジュリアは「馬のように」働いた。そんな生活がなんと九年間も続いたのだ。だが、ジュリアは健康だったし若かったので苦にならなかった。
参考文献/「伝記 ウォーホル パーティのあとの孤独」フレッド・ローレンス・ガイルズ著 野中邦子 訳